オリンピック・レガシーが未来の日本をつくる「2020年に向けて考える日本のソーシャルデザイン」

キャッチ

あなたは未来に向けて、どんな「オリンピック・レガシー」を残しますか?

慶応SDM(システムデザイン・マネジメント研究科)の公開講座として「2020年に向けて考える日本のソーシャルデザイン」が2014年10月13日に開催されました。

官民の有識者が集まり、2020年以降の日本社会を見据えたソーシャルデザイン、公共政策のイノベーティブデザインのあり方、進め方について広く議論が行われました。

 

<講座構成>

第1部 講演(2020年に向けての日本のビジョン)

  • 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 企画課長 森下 平さん(レガシー担当課長兼務)
  • 文部科学省大臣官房政策課 評価室長 生田知子さん
  • プラチナ社会研究会レガシー共創協議会事務局長 仲伏達也さん(株式会社三菱総合研究所「ビジョン2020」推進センター長)
  • [進行]慶応SDM非常勤講師 早田由伸さん

第2部 インタラクティブセッション(多様な分野における実践事例)

  • 教育の未来:未来教育会議実行委員会 代表 熊平美香さん
  • メディアの未来:朝日新聞社 メディアラボ プロデューサー 野澤博さん
  • 企業と働き方の未来:NEC CSR・社会貢献室長 藤井浩美さん
  • [ファシリテータ]慶応SDM特別招聘教授 保井俊之さん

 

第1部 講演(2020年に向けての日本のビジョン)

 

2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の大会ビジョンとレガシー

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最初に東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森下さんからお話がありました。そもそも「オリンピック・レガシー」とは、五輪大会開催によって大会後に残る影響や効果のことをといいます。レガシーを計画するにあたり、早期に長期的なビジョンを立てて計画的に進め、レガシーの目標を人々と共有して巻き込んでいくことが重要だといいます。

先日の記事でも紹介しましたが、東京五輪の招致スローガン「Discovery Tomorrow(未来をつかもう)」を具体化し、「アスリートの視点」「東京・日本そして世界の視点」「みんなの視点」の3つの視点から「TOKYO2020ビジョン骨子」を構築しています。

TOKYO2020ビジョン骨子
「スポーツには、世界と未来を変える力がある。1964年、日本は変わった。2020年、世界を変えよう。」

  1. すべての人が自己ベストを目指そう。
  2. 一人ひとりが互いに認め合おう。
  3. そして、未来につなげよう。

この「TOKYO2020ビジョン骨子」の具体化として、下記の5つの分野において「オールジャパン体制で描く5つの未来」を描こうとしています。

  1. スポーツと健康
  2. 街づくりとサステナビリティ
  3. 文化・教育
  4. 経済・テクノロジー
  5. 復興・世界に向けた発信

 

「夢ビジョン2020」の内容と今後の取り組みについて

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続いては、文部科学省大臣官房政策課の評価室長の生田さんから「夢ビジョン2020」の内容と今後の取組について説明がありました。以前の「夢ビジョン2020」の紹介記事でも取り上げましたが、オリンピック・パラリンピック開催に合わせて、2020年に向けて日本人・日本社会の転換を加速させる取り組みです。

夢ビジョン2020

「2020年に向けて日本人・日本社会の転換(バージョンアップ)」

  1. 勤勉に加え、世界に誇る志と創造力を!
  2. 革新的でありながらも伝統を重視する文化を!
  3. 成熟社会国家として世界の手本に!

2020年に向けて、オリンピック・パラリンピックの大会の成功と、それに付随する経済効果の期待にとどまらず、日本の将来に向けた変化の「大きなうねり」をつくることが必要です。大会成功へのコンセプトとしては「オリンピックの感動に触れる。私が変わる。社会が変わる。」を掲げています。

また、以前ご紹介した「夢ビジョン2020オープンセッション」も定期的に開催しており、2020年に向けたビジョンづくりに市民も参加できる取り組みを開催しています。

 

オリンピック・パラリンピック・レガシーに向けてのビジョン 3

続いては、プラチナ社会研究会レガシー共創協議会事務局長の仲伏さんから、お話がありました。過去の五輪では負のレガシーが残った大会もあり、開催にあたりレガシーを重視することが重要になりました。2012年のロンドン大会では、五輪を契機に以前から課題になっていたロンドンの課題を解決に繋げることができたと言います。

2020年東京大会のレガシープラン全体像に関する提案として、下記の3つを挙げています。

  1. 共通方針や全体マネジメント機能の必要性
  2. 狭義のレガシープラン(IOC提出)と、広義のレガシープラン(日本オリジナル)
  3. オールジャパンでのレガシー創出を可能とする仕組み

 

またオリンピック・レガシーが影響を与える、2020年以降も見据えた「未来社会ビジョン」としては、下記のコンセプトとポイントを掲げています。

未来社会ビジョン

「夢とチャレンジと敬意を感じられる持続可能な成熟社会」

  1. 全員活躍・ダイバーシティ・オープンな共創
  2. 伝統と革新の融合による価値や文化の創出・発信
  3. 課題解決による経済・社会活性化と世界貢献

 

第2部 インタラクティブセッション(多様な分野における実践事例)

未来教育会議実行委員会が描く「教育の未来」

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第2部のはじめに、未来教育会議実行委員会代表の熊平さんから「教育の未来」というテーマで、お話がありました。まず未来教育会議実行委員会の「ねらい」としては、下記の3点だといいます。

  1. 教育のシフトを実現するためのプラットフォームを構築する
  2. マルチステークスホルダーでビジョンを共有する
  3. 新しい教育が生まれる

また、これまで熊平さんが活動してきた中で下記5点の「学び」があった事を説明しました。

  1. 「子ども達に幸せな人生を生きて欲しい」という想いは同じ
  2. 教育に対する思いは「自分が受けてよかったと思うこと」「自分が受けて残念だと思ったこと」「自分が、社会に出て学んだことで、学校で受けたかったこと」の3つに分類できる
  3. 現在のシステムは、社会が教育を良くしたいと願うほど、先生は変われなくなる
  4. 自分自身にも原因があった
  5. ビジョンが共有されないと子供たちの主体性が消える

そして共有ビジョンとしては、「信頼・相互理解・ビジョン・連携のとれたアクションが、こどもたちの幸せに繋がる」ということを掲げています。

 

朝日新聞社メディアラが描く「メディアの未来」

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続いては、朝日新聞社メディアラボプロデューサーの野澤さんから「メディアの未来」についてお話がありました。まずメディアラボの役割としては「新規事業開発」「Reserch & Deveopment」の2つがあるといいます。

そして「持続可能なジャーナリズム」、そして「コンテンツからサービスへ」という目的を掲げ、オープンイノベーションを生み出すハッカソン開催など多彩な取り組みとしています。メディアの未来としては、「Open & Collaboration」「Technology」が重要になることを説明していました。

 

NEC CSR・社会貢献室が描く「企業と働き方の未来」

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最後に、NEC CSR・社会貢献室長の藤井さんから「企業と働き方の未来」というテーマで話がありました。NECは「企業と社会の相互作用から価値を生み出す」ことを掲げており、具体的な事例として「ステークホルダーレビュー(企業と社会セクターとの相互作用)」「NEC社会起業塾 ビジネスサポーター(プロボノ)」などの活動をしています。

「NEC社会起業塾 ビジネスサポーター(プロボノ)」では、以前ご紹介した「サービスグラント」さんと協働して経営支援、Webサイト構築支援、顧客管理支援などのビジネスサポートをしています。

また、「社会との相互作用からの価値創出」には下記の5つの視点が重要だと言います。

  1. 企業の存続・成長のための中長期的マーケティング(異なる視点の学び)
  2. グローバルビジネスでのリスク回避
  3. ビジネス機会の拡大
  4. 社外からの声をテコにした社内変革
  5. 社会(限られた資源の地球)課題を連携して解決する一員としての意識

そして、企業だけでは社会的課題を解決するのは難しく、これからのソーシャルデザインのためには、創造的に連携できるマインドセットが重要だといいます。

 

レポーターから一言

レポーター_児島登壇いただいた方々のお話を聞き、2020年に向けて本当の多くの方々がビジョンを持って、より良い未来をつくろうと活動をしていることを再認識することができました。

政府・組織委員会・企業・NPO・市民など、マルチセクターが積極的に参加・協力しあいながら、2020年以降も見据えた上で、最大限の価値を創出するために取り組む事が重要になっていくでしょう。

2020年を東京五輪開催の年にするだけでなく、未来の日本に向けたより良い「オリンピック・レガシー」をつくるためにも、私たち日本人一人一人がこれからの6年間を未来志向で活動していく事が求められています。

 

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