心停止者救命支援の課題解決に取り組む「Coaido株式会社」インタビュー

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日本では心臓が突然止まってしまう人は年間約73,000人。その9割にあたる約65,000人がそのまま亡くなっています。普通の健康な人でも、心停止はいつ起こってもおかしくありません。

この心停止者救命支援の課題解決に取り組む、ソーシャルスタートアップのCoaido(コエイド)株式会社の3人にお話を伺ってきました。

 

MAKE2020 児島(以下:児島):よろしくお願いします。まずは、Coaidoの皆さんについて自己紹介いただけますか?

02_玄正さん

Coaido株式会社 代表取締役 CEO 玄正さん(以下:玄正):iPhoneが登場してからアプリの可能性に魅力を感じ、 iPhoneアプリのプランナーをしていました。あるハッカソンのイベントに参加してテーマであった「20秒で課題解決するサービス」について考えたとき、私は「人の命を救うこと」が一番価値のある事だと考えました。

すぐに救命救急について調べ、現状の心停止やAEDが抱える課題を知りました。そこで、今の「AED SOS」のアイディアの原型をつくり、結果としてそのハッカソンでも優勝できました。

その後、実際に心停止で家族をなくした方にお話を聞く中で、「朝は元気に出ていった大切な人が、突然いなくなる悲しみ」 を目の当たりにしました。心停止は、心の準備もなく誰にでも起こりうる問題です。私たちは、その課題解決に取り組んでいます。

 

03_小野さん

Coaido株式会社 取締役 CCO  小野さん(以下:小野):私はiPhone発売時からiPhoneユーザで、以前は建築設計をしていました。30歳からアプリ開発を学び、現在はアプリのデザイン・プログラミング・執筆・教育をしています。

私がCoaidoに参加したのは、実家で祖父が倒れた時に、自分では何もできなかった後悔を抱えているからです。同じような想いをする人が少なくなるようにしたいと考えています。

 

04_丸山さん

Coaido株式会社 取締役 COO  丸山さん(以下:丸山):私は一般の方と比べ、死の悲しみに触れる機会に数百倍は直面しています。「位置情報を活用して、より命を救える仕組みをつくること」は私のテーマの一つでもありました。

私はこれまで次世代の医療を推進する仕事をしてきました。その中でライフサイエンス領域やIT領域を中心とした20社を超えるベンチャーの立ち上げに参画しています。この活動に熱意を持って取り組んでいる玄正さんと出会い、次世代の医療、ヘルスケアにおいて取組むべき価値のあることだと考え、起業を玄正さんに促し、小野さんと一緒にCoaidoを共同創業するに至りました。

 

誰もが助け合えて、健康でいられる社会を実現する

Coaido

児島:まず、今の Coaidoの活動について説明いただけますか?

玄正:はい。まずCoaidoのビジョンは、「誰もが助け合えて、健康でいられる社会を実現する」ことです。社名のCoaidoは、co(共に)aid(救助)do(する)を意味しています。

今は、心停止者救命の課題解決に取り組んでいます。 普通の健康な人でも、心停止はいつ起こってもおかしくありません。サッカーの松田直樹選手が心停止で亡くなった事があったように、スポーツの最中にも起こりうる問題です。

 

AED普及国の日本で失われる年間約7万人の命

05_AED

玄正:実は心停止が起こって、救急車が到着する約10分間の対応によって生死が決まります。平成24年度だけで73,000人(1日200人)の方が心停止で亡くなっています。現状では、心停止した方の約9割にあたる65,000人は命を失っているのです。

日本のAEDの台数は35万台で、世界一の普及国です。心停止した人にAEDを使うには、周囲の人が複数人で協力する必要があります。ただ現状では、助けの声が届く範囲が周囲の協力を求められる限界で、そこに救命の知識がある方がいない場合も多く、すぐに適切な一次救命処置ができれば救えるはずの命を救えない事態が多々あります。

 

「AED SOS」アプリで心停止者の救命を支援する

AED SOSアプリ概要

玄正:そこで、私たちは心停止者救命支援アプリ「AED SOS」を開発しています。このアプリが実現して多くの方が利用登録し使うことで、心停止が起こった時に周囲の協力を得られ、より多くの命を救えるようになると考えています。

「AED SOS」アプリを使うことで、周囲のAEDを使える人、また救命・医療の関係者の方にSOSの通知(スマートフォンのプッシュ通知)を行い、即座に協力を求めることができます。

周囲にあるAEDを持ってきてくれる協力者と通話することもでき、通話しながら、心停止者がいる場所まで 詳しく説明しながら誘導することも可能になります。

心停止者の救命率を向上するには、AEDを5分以内に使用することが推奨されています。AEDの装着には約1分かかりますので、従来はAEDを取って戻ってくる4分(片道2分以内)で行ける距離は周囲300メートルでした。この「AED SOS」アプリによりAEDを届ける仕組みを作れれば、より早くAEDが現場に届き使用することができ、救急車到着までの間に適切な一次救命処置を実施できるケースを増やし、現状よりも多くの命を救うことができます。

 

▼AED SOS (Prototype) – YouTube

 

クラウドファンディングによる初期資金の支援が必要

readyfor

児島:多くの方の命を救う素晴らしい取組みですね!現在、Coaidoさんが活動する上で困っていることはありますか?

小野:一つはエンジニアの人手が足りないことです。今後はiPhoneアプリだけでなく、Android対応、Web開発も必要になります。将来的には、自治体と連携することも考えていますので、しっかりとしたシステムを構築できるエンジニアを募集しています。

玄正:それと資金です。私たちの活動は、すぐには収益化が難しい取組みです。そこで初期の活動費用を集めるために、現在(2014年9月時点)READY FOR?を利用してクラウドファンディングで資金集めをしています。

1口3,000円から行っていますので、取組みに共感いただける方はご支援いただき命を支える新しい仕組みづくりに参画していただきたいです。また、私たちの活動を広く認知してもらい、心停止について考えてもらうことも重要だと考えています。

▼クラウドファンディングでの支援はコチラから
READY FOR? | 心停止の現場にすぐに付近の救助者を呼んで命を救うSOSアプリ

 

2020年に向けてスポーツをしている人の心停止のリスクを減らし、日本を世界一安全にスポーツができる国に

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児島:2020年に向けて、将来のビジョンを教えていただけますか?

玄正:2020年に東京五輪がありますが、スポーツをしている人には心停止のリスクが常にあります。日本全国の自治体に私たちがつくるAEDを有効活用するためのシステムを導入してもらい、世界に先駆けて日本が安全にスポーツをできる国だとアピールしたいです。

さらに、心停止は世界中の人々が抱える問題です。私たちが考えている仕組みを、日本だけでなく海外にも展開しようと考えています。

玄正、小野、丸山:またこの仕組みは、心停止だけでなく、事故によるけがや他の突然死につながる疾患にも活用できます。将来的に、ウェアラブルで装着できるヘルス機器などIoT (Internet of Things)の技術が進み社会に浸透していく事が予想されます。同様に遺伝子による疾病予測などもできる時代になることが予想されます。それらと連携し、信頼できる位置情報により様々なケガや突然死を減らす社会にしていきます。

 

レポーターから一言

レポーター_児島

私は日本で年間約7万人の方が、心停止で亡くなっていることを知りませんでした。その亡くなった方の家族・知人である数十万人〜数百万人の方が「大切な人との突然の死別」という悲しみを抱えてしまいます。

この大きな課題に真正面から向き合うCoaidoの方々は、今後も困難な道のりになるかと思います。活動資金や認知拡大など少しでも多くの方が支援することで、心停止で亡くなる方が減る社会が早く実現して欲しいですね。

 

 

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