東京オリンピック・パラリンピックに向けたデザインを語る「東京デザイン2020 オープンセッション」

キャッチ

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、日本のデザインの力を結集すると何ができるでしょうか?2014年9月20日に開催された「東京デザイン2020オープンセッション Vol.04」に取材に行ってきました。

今回で第4回目となるオープンセッションは、「2020のデザインアート+スポーツ+テクノロジーの融合による未来」をテーマに筑波大学と共同で実施されました。

 

東京デザイン2020フォーラムとは

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「東京デザイン2020フォーラム」は、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市が東京に決定したことをうけ、公益財団法人日本デザイン振興会、公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会、公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会、公益社団法人日本サインデザイン協会、日本デザイン学会の5機関が中心となり設置されています。

 

8名のスピーカーが語るオリンピック・パラリンピックのデザイン

まずはじめに、筑波大学芸術系教授で感性科学・プロダクトデザインが専門の、日本デザイン学会会長の山中敏正さんの司会で、全体の概要について説明いただきました。

今回のオープンセッションは、下記の8名のゲストが順番にスピーチを行いました。

  1. 太田圭「ミューズとオリンピック・パラリンピック」
  2. 加藤研「東京の親水空間と水上交通」
  3. 河本浩明「人と融合するロボットデザイン ロボットスーツHAL」
  4. 高橋義雄「魅せるスポーツイベントの環境設計」
  5. 田中佐代子「オリンピック・パラリンピックのビジュアルデザイン」
  6. 松尾伴大「エンターテイメント立国」
  7. 山口香「アスリートから見たオリンピックデザイン」
  8. 渡和由「オリンピックと東京のスポーツ環境デザイン」

 

1.太田圭「ミューズとオリンピック・パラリンピック」

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最初は、筑波大学教授であり、日本スポーツ芸術協会理事でもある太田さんです。かつてのオリンピックには建築・彫刻・絵画・文学・音楽といった「芸術競技」があったことなど、芸術とオリンピックの関わりについて話がありました。

 

2.加藤研「東京の親水空間と水上交通」

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2番目は、筑波大学芸術系助教で建築デザインが専門の加藤さんです。都市の減築でかつての水辺空間をつくる、水上交通拠点を整備する、というテーマで話がありました。1964年東京オリンピック開催時につくられた日本橋の上空にもある首都高の整備対応など、2020年の東京オリンピックに向けて東京の水辺をどう活用するかは大きな課題だといいます。

 

3.河本浩明「人と融合するロボットデザイン ロボットスーツHAL」

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3番目は、筑波大学システム情報工学系サイバニクス研究センターの河本さんです。人間の運動機能を改善・補助する装着型ロボットHALについて説明がありました。将来的にはHALを介護・リハビリ・義足など、医療福祉分野などで活用に向けて研究を進めているそうです。

 

4.高橋義雄「魅せるスポーツイベントの環境設計」

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4番目は、筑波大学体育系スポーツマネジメントの高橋さんです。よりスポーツが魅力的になる環境設計について話がありました。これまでのスポーツ施設は「する」ことを目的に設置されており、スポーツを「観る」「魅せる」ことに発想が少なかったといいます。2020年に向けてスポーツを観る満足感が高まる施設・街づくりのデザイン設計を行い、2020年以降も常に人が集まり市街地を活性化させる仕組みづくりが重要になるとの事です。

 

5.田中佐代子「オリンピック・パラリンピックのビジュアルデザイン」

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5番目は、筑波大学芸術系准教授でビジュアルデザインが専門の田中さんです。1964年の東京オリンピックのシンボルマーク・ポスター・ポリシーなどのビジュアルデザインについて説明がありました。2020年の東京オリンピックでは、「若いデザイナーが活躍する契機になって欲しい」とお話をいただきました。

 

6.松尾伴大「エンターテイメント立国」

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6番目は、筑波大学卒業生でデザインプロジェクト「参」メンバーでもあり、音響エンジニアでもある松尾さんです。松尾さんは2020年に向けて、日本を「世界中のひとが楽しめる国」にしたいとの事でした。そのアイディアの一例として、月にオリンピックの試合の様子を投影して、世界中のひとがオリンピック・パラリンピックを楽しめるようにしたい、という想いを語っていました。松尾さんは「3_2_1_0」という活動もしており、以前記事でご紹介した「夢ビジョン2020オープンセッション」の取り組みとも連携しているそうです。

 

7.山口香「アスリートから見たオリンピックデザイン」

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7番目は、筑波大学体育系准教授であり、女子柔道の日本での第一人者でもある、山口香さんです。オリンピックの価値は「Excellence(卓越)」「Friendship(友情)」「Respect(敬意・尊重)」の3つだと紹介がありました。その価値を生み出すためにも、2020年に向けて観客同士・選手同士がオリンピックを通じて自然に交流が生まれるコミュニティデザインを考えることが重要だといいます。

 

8.渡和由「オリンピックと東京のスポーツ環境デザイン」

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最後は、筑波大学芸術系准教授で環境デザインが専門の渡和由さんです。日本には「街の中で気軽に居られる場所づくり」が必要だといいます。2020年に向けて「座り場」「食場」「眺め場」「陰り場」「灯り場」「話し場」「巡り場」といった、街の中で人が集まれる環境設計を行い、より街を楽しめる場づくりについて説明がありました。

 

2020年の数十年先も見据えたデザインを

司会

最後の質疑応答の時間では、会場から下記の質問がありました。

Q.今回の2020年の東京オリンピックでは、どういう体制でデザインチームが組まれる予定ですか?

A.(日本デザイン振興会の方から):
まずはオリンピック組織委員会が主体となって全体の枠組みをつくっています。先日、「TOKYO2020 大会エンブレムデザインの募集」についての発表もありました。少しずつ体制が整ってきている状況との事です。

 

オープンセッションの途中で司会の山中教授からの言葉にもありましたが、1964年の東京オリンピックに向けて設置した首都高などのインフラは、50年経った今の私たちの生活に影響を与えています。

私たちが2020年に向けて行う取り組みも、数十年後の人々にも影響を与えると考えて、今から積極的に取り組んでいく必要があります。

 

レポーターから一言

レポーター_児島

今回のオープンセッションに参加して、1964年の東京オリンピック開催時のデザインの関わりについて学ぶことができました。

そして2020年に向けて、オリンピック・パラリンピックを通じて、人と人が自然に繋がるコミュニティの仕組みづくりの重要性について複数のスピーカーが語られたのが印象でした。

クリエイティブな日本のデザインの力を結集して、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを、そして、2020年の先の日本をより良くしたいですね。

 

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