教育YouTuber葉一氏がインタビューで語る「教育の今と未来」

キャッチ

教育YouTuberとは

MAKE2020 児島(以下:児島):まず簡単に自己紹介を御願いします。

YouTuber 葉一氏(以下:葉一):葉一といいます。2012年6月1日から「とある男が授業してみた」というタイトルで、小学生・中学生・高校生向け授業のYouTubeの動画の配信をしています。いわゆる「教育YouTuber」です。

▼ とある男が授業をしてみた – YouTubeとある男が授業をしてみた

児島:教育YouTuberって何ですか?

葉一:作成した動画をYouTubeに投稿して、その広告費用でプロとして生活しているのがYouTuberです。私は授業の教育動画を投稿しているので、「教育YouTuber」と勝手に名乗っています(笑)。

 

児島:教育YouTuberを始めたきっかけは?

葉一:元々、塾講師をしていました。ただ、塾の教育には高額のお金がかかります。特に高校生になると、良い先生になるほど高い教育費用を払う必要があります。今の日本では、塾に行きたくても、行けない子どもたちは多いんです。そんな子どもたちに自分の授業をYouTubeで見せたい、と考えたことがきっかけです。

 

児島:2012年6月1日からというと、もう2年以上(14年8月現在)も活動されているんですよね。一人だと辛くて大変そうですが、何がモチベーションになって継続して活動できているんですか?

葉一:辛いと思ったことはないですね。楽しいです。本当に教育と子どもが好きなんです。

実は私は鬱で落ちこんでいて「生きる意味」を見失っていた時期がありました。大学の教育実習のときに、保健室登校している女の子たちと出会いました。その子たちと深く接して一緒に時間を過ごす中で、逆に私が「生きる意味」を教えてもらったんです。今も子どもたちに、恩返しをしているんです。私は「教育」で一生かけて恩返しをしたいんです。

それと全国の子どもたちが、「ありがとう」と感謝のコメントをしてくれて励みになっています。子どもたちが支えてくれて、今の私があるんです。

2年間で1250本の教育動画を作成

葉一さん

児島:現在の教育YouTuberの活動を詳しく教えてもらえますか?

葉一:はい。小学生は算数。中学生は数学、英語、理科、社会。高校生は数Ⅰ、数Aの動画を作成しています。私の専門は数学ですが、他の科目は自身で勉強しながら動画作成しています。特長としては、全科目とも教科書の内容を網羅して教えていることです。

 

児島:教科書の内容を網羅するとなると、気が遠くなるほど大変そうですね…。

葉一:そうですね(笑)中1の数学だけで動画80本あります。

 

児島:中1の数学だけで動画80本ですか!!これまでに全部で何本作成されたんでしたっけ?

葉一:現時点で全部で1,250本ほどあります。

 

児島:1250本ですか!!本当に凄い量ですね…。1本の動画の長さはどれぐらいですか?

葉一:1本の動画は約10分程度です。15分以内には収めるようにしています。
始めたころは1日3〜4本の動画を作成していたのですが、現在は1歳になる子どもがいる事もあり1日2本が限界ですね。

ノート

児島:授業の動画って、そんな簡単に作成して公開できるものではないですよね?

葉一:本当にそうです。1本の動画を公開するのに2〜3時間はかかります。まず教科書の内容からノートを作成して、ホワイトボードに書き写し、伝える内容を組み立てます。そして動画の撮影をして、YouTubeにアップロードする一連の流れが必要です。正直、サクサクと簡単にできるものではないですね。

 

教師や塾講師もオススメの教育動画の質の高さ


児島:授業の質も高くて、かなり工夫されてますよね。

葉一:ありがとうございます。自分の姿は映らないようにしているんですよ。授業は、板書と見てくれる子どもが主役です。正直、先生が邪魔な時ってあるじゃないですか(笑)あえて授業以外の余計な話はしないようにしています。

 

児島:元々は塾講師だったこともあって、葉一さんは伝え方・喋り方が上手ですよね。

葉一:喋り方のスピード・間合いで伝わり方にも違いが出てくると思ってますので、喋り方にはかなり気をつけてますね。
あとはホワイトボードに板書する内容にもこだわっています。綺麗に書くことはもちろんですが、内容は11行前後になるようにしています。多すぎても、少なすぎてもダメですから。

 

児島:他にも教育YouTuberをされてる人も多いんですか?

葉一:私が知る限りでは、両手で数えられるぐらいかと思います。まだまだ教育YouTuberは少ないです。

 

児島:葉一さんのYouTubeのチャンネル登録者数は26,000人を超えてますよね!

葉一:はい。他の教育YouTuberの方と比べると多いと思いますよ。最初の頃は意識の高い子どもたちが、YouTubeで探して見つけ出してくれたんだと思います。今では、子ども同士のクチコミや、学校の先生や塾講師の方がオススメしてくれて登録してくれている人が増えてますね。

 

児島:教育の現場の最前線にいる、先生や塾講師の方にオススメしてくれるって凄いですね。

葉一:はい、凄く嬉しいです。

 

ITを活用した認知度向上が課題

目標

児島:葉一さんが活動されている中で、困っていること、手助けが欲しいことはありますか?

葉一:もっと多くの人に知ってもらいたいですね。今年のテーマは「認知度向上」です。私はYouTuberですが、実はパソコンやITに全然詳しくないんです(笑)そういったITスキルを持っている方が力を貸してもらえると非常に助かります。

 

児島:YouTuberなのに、ITに詳しくないとは意外ですね(笑)

葉一:私のような教育Youtberの活動を、まず知ってもらうことが急務だと考えています。実際に子どもたちから、「もっと早く知りたかった」とコメントをもらうこともあります。

あと、今年の目標は「YouTubeチャネル登録者数30,000人」「1ヶ月の再生回数150万回」「参考書の出版」です。そして、もちろん動画を見てくれる子どもたちの「全員合格」です。合格報告をもらえると本当に嬉しいんですよ。

 

児島:今年の目標を達成するには、やはり活動の「認知度向上」ですね!私も微力ながら力になりますよ!

葉一:ありがとうございます!!

 

日本の教育が抱える「負の連鎖」

板書

児島:今後の活動はどうしたい、と考えてますか?

葉一:まずは、教育YouTuberの活動を広めることです。それと、実際の学校や塾などに講演会にいきたいですね。YouTubeを通してだけではなく、直接子どもたちに会いに行ける関係もつくりたいです。子どもたちが大好きなんです。あと、日本の教育を少しずつ変える力になりたくて。

 

児島:いまの日本の教育について、正直どう思っていますか?

葉一:正直に言うと、日本の教育は負の連鎖に落ちいってると思っています。私は教育大学出身なこともあり、教師になっている友人も多いので、よく話をするのですが…。ごく一部の問題を起こす先生がニュース等で話題になると、すぐに先生全体に対する世間の風あたりが強くなりますよね。そして、ますます若い先生がイキイキと活躍できなくなる。過労になってしまう若い先生も多いんです。結果として、先生に接する子どもたちのモチベーションも下がります。なので、学校ではなく塾に行くようになる。しかし、塾に行けるような子どもたちばかりではありません。

学校の教育現場を一気に全て変えることは難しいです。私はこれまでの「学校」「塾」の二本柱に加えて、「インターネット」が三本目の柱になると考えています。三本目の柱の一人として、教育YouTuberをしています。組織ではない、一人の男の活動からでも、教育を支える力になることを証明するつもりです。

 

未来の教育を支える第三の柱としてのインターネット

見つめる

児島:今から6年後の「2020年の教育」はどうなってると思いますか?

葉一:インターネットが教育の三本目の柱に現実的になっていると思います。電子教育やIT化が凄く進んでいるはずです。6年に今のインターネットの状況が想像できなかったように、現在の私たちが予想しないものが登場し、教育コンテンツもどん充実していくでしょうね。

ただ、私は教育を「無機質」にしてはいけないと考えています。ITが進み、デジタルになると段々と「無機質」になりがちです。だから私は「手書き」「声」で、あくまで人を通して子どもたちに伝えたいと考えています。

そして、子どもたちが「どの塾にしよっか」と選ぶように、「どの教育YouTuberにしよっか」と思ってもらえるぐらい、教育YouTuberが当たり前の選択肢になるようにしたいですね。

 

児島:最後の質問です。葉一さんが会いたい、対談してみたい人はいますか?また、葉一さんにとっての「未来活動家」は誰でしょうか?

葉一:会ってみたい人は日本のYouTuberの先駆者のHikakinさん。あと教育者でいえば「いつやるか?いまでしょ!」の林修先生、「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話」の坪田信貴先生です。個人的には、Mr.Childrenの櫻井さんも好きなのでお会いしてみたいですね(笑)

そして私にとっての「未来」をつくる「未来活動家」は、子どもたちだと思います。

児島:これからの「未来」をつくるのは、「子どもたち」自身ですもんね。インタビューありがとうございました!!

葉一:ありがとうございました!

レポーターから一言

レポーター_児島

葉一さんの「子どもたちへ恩返しがしたい」という強い想いが強く伝わるインタビューでした。2年前から教育YouTuberの先駆者として、継続的して意欲的に活動できている理由が少し分かった気がします。

葉一さんには1歳のお子さんがいるそうです。2020年に7歳になった葉一さんのお子さんが、若かかりし頃の葉一さんの動画を見ながら勉強している未来が待ち遠しいです。

葉一さんと、葉一さんのご家族、また葉一さんのYouTube動画を楽しみにしている全国の子ども達のためにも、今後も応援し続けたいですね!

「教育YouTuberを増やす」グループメンバー募集

「教育YouTuberを増やす」活動にご興味がある方は、下記の「グループページを見る」ボタンを押してグループページへ登録ください。グループ内の対話に参加でき、最新の活動情報がメールで届きます。

グループページを見る

 

また、FacebookやTwitterなどでのシェアしていただくことも、活動の大きな支援になります。ご支援のほど、宜しく御願いします!

お問い合わせ

・取材希望
・運営スタッフ希望
・スポンサー提携相談
・その他お問い合わせ など

お気軽にご連絡ください。

Sending

©2014 MAKE2020

Forgot your details?