隠れた真実を見つけ垂直的に進歩する未来をつくる「ZERO to ONE(ゼロ・トゥ・ワン)」

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あなたが信じる「賛成する人のほとんどいない重要な真実」は何ですか?
この逆説的な質問に答えられた人は、この世界に隠れた真実を見つけ、新しい未来をつくる第一歩を踏み出すことができます。

 

著者のピーター・ティールは、世界最大のオンライン決済システムPayPalの共同創業者であり、Facebook、LinkedIn、SpaceXなど超有名企業の投資家です。そのティールがスタンフォード大学の外生向けに行った起業論の講義を元に書いた「ZERO to ONE」は、テクノロジーによる未来への挑戦を描いています。

 

<本書構成>

  1. 僕たちは未来を創ることができるか
  2. 1999年のお祭り騒ぎ
  3. 幸福な企業はみなそれぞれに違う
  4. イデオロギーとしての競争
  5. 終盤を制する
  6. 人生は宝クジじゃない
  7. カネの流れを追え
  8. 隠れた真実
  9. ティールの法則
  10. マフィアの力学
  11. それを作れば、みんなやってくる?
  12. 人間と機械
  13. エネルギー2.0
  14. 創業者のパラドックス

 

2つの未来の進歩「グローバリゼーション」と「 テクノロジー」

本書の中では、まず未来の進歩には下記の2つがあると捉えています。

未来の進歩

  1. 水平的進歩=1からnへ(例:グローバリゼーション)
  2. 垂直的進歩=0から1へ(例:テクノロジー)

 

そして、ティールは冒頭の逆説的な質問の1つの答えとして「ほとんどの人がグローバリゼーションが世界の未来を左右すると思っているが、実はテクノロジーの方がはるかに重要だ」と説明しています。資源の限られたこの世界で新しいテクノロジーなきグローバリゼーションは持続不可能だからです。その新しいテクノロジーを生み出すのは、少人数で俊敏に仕事をやり遂げるスタートアップだと結論づけています。

 

スタートアップの「4つの原則」と「逆説的な4つの原則」

シリコンバレーのゴールドラッシュと言われたドットコムバブルが、2000年にわずか18ヶ月の狂騒で崩壊したことにより、スタートアップ界は下記の4つの大きな教訓を得たといいます。

<スタートアップの原則>

  1. 少しずつ段階的に進化すること
  2. 無駄なく柔軟であること
  3. ライバルのものを改良すること
  4. 販売ではなくプロダクトに集中すること

 

しかしティールはこれらの教訓すらも、逆の原則が正しいと主張しています。

<スタートアップの逆説的な原則>

  1. 小さな違いを追求するより大胆に賭けた方がいい
  2. 出来の悪い計画でも、ないよりはいい
  3. 競争の激しい市場では収益が消失する
  4. 販売はプロダクトと同じくらい大切だ

 

この「競争の激しい市場では収益が消失する」で説明しているように、完全競争下では長期的に利益を出す企業は存在しません。そのため、価値ある企業をつくるには「差別化のできないコモディティ・ビジネスを行ってはならない」といいます。

つまり「独占」が全ての成功企業の条件になります。その「独占」を実現する企業の特徴として下記の4つをあげています。

  1. プロプライエタリ・テクノロジー
  2. ネットワーク効果
  3. 規模の経済
  4. ブランディング

 

優れたビジネをつくる7つの質問

また、優れたビジネスには、下記の7つの質問に答える必要があるといいます。この質問の全てに取り組むのが優れたビジネスプランであり、きちんとした答えがないならば、たび重なる「不運」に見舞われて会社は破綻すると警告しています。

1.エンジニアリング
段階的な改善ではなく、ブレークスルーとなる技術を開発できるだろうか?

2.タイミング
このビジネスを始めるのに、今が適切なタイミングか?

3.独占
大きなシェアをとれるような小さな市場から始めているか?

4.人材
正しいチームづくりができているか?

5.販売
プロダクトをつくるだけではなく、それを届ける方法があるか?

6.永続性
この先、10年、20年と生き残れるポジショニングができているか?

7.隠れた真実
他社が気づいていない、独自のチャンスを見つけているか?

 

人類の未来の4つのシナリオ

本書の終わりに、哲学者のニック・ボストロムが考えた人類の未来の4つのシナリオを紹介しています。

  1. 繰り返される衰退
  2. プラトー(横ばい)
  3. 絶滅
  4. テイクオフ

繰り返される衰退

文明の基礎となる知識が普及した今の文明では、「1.繰り返される衰退」で破滅が繰り返されるとは考えにくいでしょうし、人類が絶滅するのであれば未来を考える必要はありません。

 

 

プラトー

現代のほとんどの人は未来を期待しておらず、これから数十年の間にグローバリゼーションが起こり「2.プラトー(横ばい)」になることを予想しているでしょう。

 

 

絶滅

しかし、希少な資源をめぐる競争が加わると世界的な横ばい状態が続くことは考えられません。競争圧力を和らげる新たなテクノロジーがなければ、グローバル規模での衝突が起こり世界は破滅に向かう「3.絶滅」の未来が訪れます。

 

テイクオフ

そうなると私たちが目指すべき未来は、新たなテクノロジーを生み出し、はるかに良い未来へ向かう「4.テイクオフ」を目指すべき、ということが本書の結論です。未来が勝手によくなるわけではなく、いま私たちがその「未来」を創らなければならないことを強調しています。

 

 

これまでの数々の常識を打ち破るティールの考え方は、時代の最先端を生き、常に未来をつくり続けた経験による視点だと言えるでしょう。最後にそんなティールの「未来への想い」を紹介します。

今僕たちにできるのは、新しいものを生み出す特異な方法を見つけ、ただの違う未来ではなくより良い未来を創ること。つまりゼロから1を生み出すことだ。

 

その最も重要な第一歩は、自分の頭で考えることだ。古代人が初めて世界を見た時のような新鮮さと違和感を持って、あらためて世界を見ることで、僕たちは世界を創り直し、未来にそれを残すことができる。

 

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